働きマン
[第2話]
10/17放送

久しぶりに恋人・新二(吉沢悠)が部屋に泊まった朝、「結婚式どうする?」 と聞かれた松方弘子(菅野美穂)は、友人の結婚式の話なのに思わず自分たちのことと勘違いし、妙に動揺してしまう。結婚はしたいが、仕事のことを考えるとなにか踏み出せない。「こんなんで私は嫁にいけるのか? いや、こんなことを考える時点で女としてアカンよね」 とつぶやいてしまうのだった。

ある日、『週刊ベースボールキング』 の編集者・野川由実(釈由美子)が、『JIDAI』 編集部に結婚の挨拶にやって来た。笑顔を振りまく彼女の周りには、デスクの成田(沢村一樹)や小林(荒川良々)ら男性陣が自然と集まってきている。梶舞子(吉瀬美智子)はそれを、「男の方からかしずいてくるお姫様系の魅力=姫力」 だと説明する。

 弘子は、“七人の侍〜世界に斬り込む日本の侍たち” という企画が通り、田中(速水もこみち)と共に取材することになった。弘子が企画の目玉としてどうしてもインタビューを取りたいと考えたのは、メジャーからもオファーが殺到しているプロ野球選手・志村純司(上地雄輔)。だが、取材嫌いで有名な志村は、アポを取ろうとしてもまったく受けてはくれなかった。こうなったら直接交渉あるのみと、思い切って練習グラウンドに行ってみるが、志村の周りを囲む番記者たちに阻まれ、企画書さえ渡せない。
そんな時、弘子は、番記者たちの輪の中で余裕の笑顔で志村と話をしている由実を見かけた。由実は 『週刊ベースボールキング』 で、志村の密着コラムを連載しているのだ。「志村選手を紹介してほしい」 と低姿勢で由実に頼み込む弘子。するとようやく由実は「企画書を渡すだけなら」と企画書を受け取った。

弘子は由実が企画書を渡すところは確認したものの、由実はあっさり「取材には協力できないそうです」とつっぱねた。カチンときた弘子は、もう結婚するんだし、志村を独占する理由はないでしょうというが、由実は余裕の微笑みで去っていく。仕事が思うようにいかず、イライラを募らせる弘子だったが、それでも、由実が同僚の堂島保(野仲イサオ)に「女を使って仕事をしている」と言われると、同じ女として彼女をかばってしまうのだった。

新二(吉沢悠)に会いたいと思った弘子は彼に電話をするが、今日は仕事でどうしても会えないという。思わず現場に行ってしまった弘子が目にしたのは、作業をしている新二の姿だった。新二は業者さんたちをミスで怒らせてしまったから、少しでも明日の下準備をしようとしていたのだ。そんな状態でも愚痴を言わず、辛くても現実に立ち向かおうとしている新二から、「がんばれ」と励まされ、自分は何をやっていたのだろうと思う。甘えたいときだけ新二に甘えようとする自分が恥ずかしく、弘子は、気持ちを切り替え、もう一回頑張ってみようと思う。

「仕事モードオン、男スイッチ入ります!―――働きマン!」

そして再び毎日毎日、志村のもとに通ったが、どうにもうまくいかない。居酒屋でくさっていると、編集長・梅宮龍彦(伊武雅刀)と成田がやってきて、由実はかわいいだけじゃない。あの番記者の地位を確立するためにものすごい努力をしていた、つまり、あれは彼女の努力の結果だといわれた。それでも半信半疑の弘子だったが、『週刊ベースボールキング』のバックナンバーを読むことで、由実の本当の努力をしるのだった。

翌日、弘子は由実に、「あなたのことを誤解していた」という。軽い文章の由実のコラムの中に、選手への愛情が見えたのだという。そして、企画書をもう一度由実に渡し、「志村選手に渡してほしいわけじゃないの。由実ちゃんにもう一度きちんと読んでほしい。この企画書にはわたしなりの理由があるから」と言った。
そして、弘子は最後のチャンスをつかみに、また球場に向かった。しかし、番記者に囲まれている志村のもとへはなかなかたどりつけない。そんなとき、由実が弘子の手を取り、言った。「ぶつかっちゃダメです。かわすんです」と。そして、そのまま志村のもとに弘子を連れていってくれた。そして弘子は表面上のことだけで取材を申し込んでいるのではない。日本にとどまる決意をしたことで世界を巻き込む姿勢というのを取材したいと企画書を渡す。それを読んだ志村は「これで断ったら、男がすたるな」と言い、取材を受けてくれることになった。

「ありがとう、由実ちゃんのおかげだね」という弘子に、由実は「私こそ、誤解してました。ウケ狙いの軽い記事ばっかり書いてる人だって」と笑った。由実は男に負けたくないという気持ちがあるからぶつかるんだって、だから途中から気を抜いてみた。そしたら、みんながかわいがってくれるようになったと。
弘子はなぜ、仕事を辞めてしまうのかと由実に問う。と、由実は「仕事よりも守りたいものを見つけたから」とふわりと笑った。

女の子の望んでいるゴールの多くが結婚かもしれない。でも、私にとってのゴールはやっぱり仕事なのかもしれない。今のところは――と思う弘子であった。
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キャスト
松方弘子(まつかたひろこ) / 菅野美穂(かんのみほ)
大手出版社・豪胆社内にある週刊 『JIDAI』 の編集もの部員。
何事にも積極的で責任感も強く、中途半端が嫌い。一度仕事モードに入ると、“寝食恋愛・衣飾衛生”の観念が消失し、恋人・新二とのデートをすっぽかすほど仕事に没頭する。その、男顔負けのたくましい仕事ぶりから、女でありながら「働きマン」と呼ばれている。
強気の発言も多く、敵をつくりやすいが、仕事に対する情熱は人一倍強い。目標は「世界中に売れる雑誌をつくること」と「そのために30歳までに編集長になること」。好物は納豆巻き。
田中邦夫(たなかくにお) / 速水もこみち(はやみもこみち)
週刊 『JIDAI』 の新人編集者。入社1年目。
「仕事だけの人生なんか」と仕事を重視せず、「やりたいことをのんびりと」「夜は仕事をしない主義」など、徹底して個人主義を貫く構えを見せる男。もともと、ファッション誌志望のため、『JIDAI』の仕事は適当にこなしていればいいと考えている。
指導係の弘子と、なにかとぶつかることが多い。

成田君男(なりたきみお) / 沢村一樹(さわむらいっき)
週刊 『JIDAI』 編集部のデスク。弘子の直属の上司。
激務な週刊誌デスクでありながら、「踏み越えず」「適度に」「余裕を持って」を実行できる、生き方上手な大人の編集者。部下の仕事状況を常に把握し、冷静に指示を出している。梅宮編集長の片腕的な存在。

渚マユ(なぎさまゆ) / 平山あや(ひらやまあや)
週刊 『JIDAI』 編集部員。編集は2年目。
夢は、大好きな作家の小説を世に送り出すこと。弘子の「働きマン」としての姿を尊敬していて、いつかは自分も弘子のようになりたいと思っているが、『JIDAI』ではまだまだ駆け出し扱いで、きちんとした担当を任されていない。
色気のないことが悩み。

荒木雅美(あらきまさみ) / 佐田真由美(さだまゆみ)
歯科衛生士で、弘子の大学時代からの親友。
その美貌とフェロモンから恋人が途切れたことがないどころか、常に複数キープしている。
弘子が何でも話せる唯一の相手で、よきアドバイザー。
山城新二(やましろしんじ) / 吉沢悠(よしざわゆう)
弘子の4年越しの恋人。大手ゼネコン会社の社員。
優しく真面目な性格。現在はマンション建築の現場監督をしているが、本来やりたかった仕事とは違うため、行き詰まりを感じ始めている。それがやがて、弘子との関係にも影響していく……。
梅宮龍彦(うめみやたつひこ) / 伊武雅刀(いぶまさとう)
週刊『JIDAI』の編集長。
肝心なときになると、どこからともなく現われ、頼りになる一言をいう。
過去に有名な仕事をいくつも残している。「上からは叩かれ下からは突き上げられてしんどい」とこぼしながらも、編集長を続けているのは、単に「楽しいから」と言い切る、元祖・働きマン。

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