OLにっぽん
[第10話]
小旗(阿部サダヲ)が会社を解雇された。その原因は、重役会議で島子をかばったからだった。12/10放送
大慌てて総務課へと飛んできた大龍((フービン)から、小旗がクビになったことを知らされた島子は小旗を探し、クビになったわけを尋ねる。そんな島子に対して、小旗は「重役会議中にどうしてもトイレに行きたくなったから」と嘘をついた。
後日、島子は弥生(浅野ゆう子)に辞表を提出する。また、都留(井上芳雄)も東慶商事を辞めることを決め、弥生に辞表を提出した。
「あとは、いないの?」弥生の言葉に、他の総務課社員は横に首を振った。彼らは地方支社への異動の意志を固めたのだ…。
総務課ではマニュアルがついに完成する。マニュアルの完成で中国人研修生・琳(タン・ジャースー)や洋(ローラ・チャン)の仕事も終わりだ。2人は中国に帰国することが決まる。
総務課はこれでバラバラに…。そこで解散式を行おうという話になった。賑やかな解散式には、それまで総務課にお世話になった他の部課長も駆けつけた。
いよいよ辞職となる島子。会社の玄関を出ようとする島子に小旗は、一緒に中国へ行こうと誘う。「小さな日本より、でっかい中国が貴女には合っている」と…。小旗の申し出を島子は曖昧な返事ではなく、しっかりと断った。「私は小さな日本が好きなんです」と。
それを聞いた小旗は別れを告げ、先に玄関のドアを出た。それを愛おしそうに見送る島子。玄関を出てから小旗が振り返ると、島子は東慶商事の社訓「人は宝だ」という文字を見上げていた…。
それから、1年後――。
中国にいる大龍に、桜(美波)から手紙が届く。そこには、それぞれの道を歩み始めた東慶商事総務課社員の近況報告が書かれていた。誤字脱字がいっぱいある手紙を大論は赤ペンで訂正しながら楽しそうに読んでいる――。
桜は移動先の地方支社で営業を頑張っているとのことだった。野呂主任(モロ師岡)は中国支社で悪戦苦闘していたが、最近、中国語が堪能で仕事のデキル紅葉(前田知恵)が赴任したことで、俄然、やる気が出ているそうだ。都留(井上芳雄)はミュージカルのオーデションを受けまくっている。夢に向かって一直線で進んでいた。朝比奈課長(東幹久)は稚内支社から東京本社に戻り、総務課副部長になっていた。弥生と一緒に、外国人派遣社員相手に苦労していた。
島子は新しい会社「株式会社SOMU」を起業して頑張っていた。相談役には、かつての上司・生田、従業員には洋(ローラチャン)が一緒に働いている。小さな会社だが経営状態は上々で、さらに数人の社員を募集していた。
そんなある日、求人に応募してきた社員が…。それは小旗だった。
「もう一度、“日本の企業”というものを信じてみようと思った」と述べる小旗に、「うちは終身雇用制です。下手すれば死ぬまでずーっと一緒です」と答える島子だった…。
《完》
12/10
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第1話
キャスト
神崎島子 / 観月ありさ(みづきありさ)老舗商社の総務部で働く社員。
能力は優秀でやり手との呼び声も高い。
しかし実際の彼女の性格は、31歳で独身。結婚願望はあるといえばあるが、ないといえばないというどこにでもいるごくごく“普通”の性格の持ち主だった。
小旗健太 / 阿部サダヲ(あべさだを)
ある日、島子(観月ありさ)の職場に、中国人スタッフを従えて乗り込んできた中国側のマネージャーの男。
日本と中国の両方で仕事をする彼は「中国も日本も関係なく、いい奴もいれば、嫌な奴もいる」という完全中立意見を持っている。
しかし、島子とだけはどうしても毎回意見が合わず対立するばかりで話が先に進まない。
矢部桜 / 美波(みなみ)
新人のOL。ゆとり世代の象徴的存在である。
日本生まれ日本育ちのクオーターだが何故か日本語がおかしい。
中国人研修生に同じ中国人だと間違えられるほどである。
普段は業務をのんびりとやっている。
朝比奈国彦 / 東幹久(あずまみきひさ)
島子が勤める会社の総務課長。
上司に嫌われたくないという理由でヘコヘコ頭を下げている人物で、会社にとっては思い通りに動く使いやすい人材だと思われている。
富士田弥生 / 浅野ゆう子(あさのゆうこ)
東慶商事に入社してから勤続26年の総務部長。
関西出身のバリバリなキャリアウーマン。使えない部下はバッサリと切り捨てる。
今の目標は本社社長の椅子を奪取すること。
李大龍 / フービン(ふーびん)
本業は教師の男。中国の学校にボランティアに来た小旗と出会い、そこで日本語を習った。
二人でカンフー道場にいったことがきっかけで大親友になった。
日本に来てからは小旗の基でマネージャーの研修をしている。
来日中は薬膳BARの2階で小旗と一緒に暮らしている。
楊洋 / ローラ・チャン(ろーらちゃん)
上海の裕福な家庭に育った女性スタッフ。
気が強く、プライドも高く、思った事をはっきり口にする強硬派。
職場では野呂主任との口論が絶えない。
だが、日本のいいところはすぐに認める素直さも少しある。
張琳 / タン・チャースー(たんちゃーすー)
中国の農村出身の純朴な女の子。両親は一人娘の彼女を大学に行かせる為に、身を粉にして働いた。そんな両親の愛情に応えようと、死にものぐるいで勉強し、日本語検定1級を取る。
日本企業のアウトソース請負会社に就職し、たった3ヶ月でパソコンのタイピングなど高いスキルを身につけた。まだ日本語を話すのはカタコトだが、日々勉強に励んでいる。
都留康介 / 井上芳雄(いのうえよしお)
島子の後輩社員。
歌が抜群に上手く、その才能を生かした仕事を夢みていたこともあるが、堅実な商社に就職
する道を選んだ。育ちが良くマイペース。先のことなどまだまだ考えられないでいる。年上の島子からは子供扱いされているが、いつかは島子に認められる男になりたいと思っている。
野呂昭和 / モロ師岡(もろしおか)
北京支社勤務を経て、本社に戻って来た。会社の為に家庭も顧みず、身を粉にして働いてきたのに、イエスマンになりきれず出世街道からは外れている。この年でようやく主任。
北京支社で散々中国人に煮え湯を飲まされ、大のアンチ中国となる。
中国人研修生の中でも一番思ったことをすぐ口に出す楊洋とは、犬猿の仲となる。
木村紅葉 / 前田知恵(まえだちえ)
女子大で漫画研究会に入っていたほど漫画好き。仕事の合間によく漫画やイラストを描いている。赤塚不二夫の大ファン。
仕事は言われたことをそつなくこなすが、自分から積極的に業務を進めることはない。
まだまだ自分探し中だが、特に焦燥感はない。
萬里 / 皆川猿時(みながわさるとき)
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