臨場2
[第1話]
04/07放送

交番勤務の警官・谷本(螢雪次朗)の遺体が公園で発見された。
こめかみを撃ち抜いた自らの拳銃は現場に見当たらず、他殺の線が濃厚。
だが、倉石(内野聖陽)はなぜか自殺だと言い切る。
他殺なら殉死だが、自殺ならば拳銃の不当使用。
さらに、その拳銃を何者かに奪われたことは責任重大だと五代(益岡徹)は言う。
拳銃以外に警笛もなくなっていたが、殺人だとすればなぜ犯人が持ち帰ったのか分からない。

やがて、谷本は大腸がんに冒されていたことが分かり、それを苦に自殺したと考えられる。
一方、盗まれた銃を使った殺人事件が発生した。
被害者は元自転車競技のオリンピックの候補選手・長谷川(平山祐介)。

第一発見者は別れた妻の紀美代(押元奈緒子)。
息子のことで話し合うために部屋を訪れ、遺体を発見したのだという。
長谷川は2年前に自転車の人身事故で相手の子供を死なせてしまい、禁固刑を受けていた。
手に拳銃を持っていたことから自殺と考えられたが、倉石は他殺と断定。
長谷川は左利きだったが、銃は右手に握られていた。

長谷川が死なせてしまった少年の両親は、離婚していたことが分かる。
母親の玲子(辺見えみり)は谷本が銃を盗まれた公園の近くに住んでいた。
玲子は長谷川が殺された時刻には家にいたという。

別れた夫の慎二(松田洋治)にも話を聞くと、夜釣りに出かけていたと証言。
だが、彼は少し前に近所の居酒屋で長谷川を見かけ、口論になっていたことが分かった。
殺人の容疑を掛けられる慎二だが、彼はやっていないと言う。

玲子は息子が死んだことを受け入れられず、その後も幼稚園に迎えに行っていた。
それをとがめる慎二が自分のことを理解してくれないと考え、玲子は離婚を決意したのだ。

やがて、長谷川の部屋で採取された繊維が、慎二の持っていた手編みのマフラーと一致。
そのことを追及された慎二は、自分が長谷川を殺したと自供する。
だが、慎二は長谷川が左利きであることを知っているはず。
しかも、彼が詳細を語ろうとしないことから犯人だと断定できない。
誰かをかばっている可能性もあった。
そんな中、玲子の家にあった息子のランドセルから同じ毛糸で編んだ手袋が出てくる。

倉石は玲子を追及するが、彼女は否認。
だが、長谷川の手に付いていたひっかき傷が玲子の指輪によるものと判明。
息子の手袋からも硝煙反応があり、玲子も犯行を認める。

玲子が亡くなった息子のためにランドセルを買った帰り、長谷川が自分の息子と楽しそうに歩いているのを目撃。
そんな時、谷本の自殺に出くわし、彼の拳銃を奪って、長谷川を殺しに行った。
玲子は息子の力を借りて長谷川を殺すため、形見の手袋をはめたのだ。

そんな玲子に、倉石は慎二がなぜあの日、夜釣りに行っていたのか告げる。
その日は息子の小学校の入学式だった。
かつて息子に小学校に上がったら一緒に夜釣りに行こうと約束していたのを覚えていたのだ。
慎二が息子のことを忘れてなどいなかったと聞かされた玲子は涙を流す。

結局、谷本は自殺だったことになり、娘の絵梨華(金澤美穂)はそのことにショックを受ける。
そんな中、新たな殺人事件が起こり、その現場に谷本の警笛が見つかった。
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04/14 第2話


04/07 第1話

キャスト
倉石義男 / 内野聖陽(うちのまさあき)
警視庁刑事部鑑識課・検視官(警視)。
検視官としてその眼力の鋭さは伝説と化し、死体の目利きにかけては他の追随を許さない。
他人の見立てに対して「俺のとは違うな」が口癖。
豪放で破天荒、歯に衣着せぬ口調で上司にも平気で盾突く。
組織には馴染まない性格だが、一方で信奉者も多い。
意外にも趣味はガーデニングと家庭菜園。
かつて結婚していたが現在は独身。
立原真澄 / 高嶋政伸(たかしままさのぶ)
警視庁刑事部捜査一課・管理官(警視)
倉石と同期。管理官として捜査一課の精鋭チームを率いている。
倉石の存在を疎ましく思っている幹部の典型。
敏腕捜査官として過去に数々の難事件を解決している。
倉石とは互いに力を認め合っているが常に対立。
小坂留美 / 松下由樹(まつしたゆき)
警視庁刑事部鑑識課・検視補助官(巡査部長)。
交通課一筋、白バイ隊員として真面目に働いてきたが、ひき逃げ事件で倉石と知り合う。
犯人逮捕に導いたみごとな見立てと死者を自分の身内のように悼むその仕事ぶりに惹かれ、倉石のもとで働きたいと思うように。
志願し検視補助官(検視官専用車の運転手)となり本気で検視官を目指すが、それだけに腰かけ気分の一ノ瀬が気に入らないようだ。
一ノ瀬和之 / 渡辺大(わたなべだい)
警視庁刑事部鑑識課・検視官心得(警部補)。
一流大学を卒業後、警察官に。準キャリアとしては異例の早さで出世。
万事がそつなく出世欲が強い性格。
捜査一課の立原管理官から「検視官心得はエリートコース」と勧められ、現在の部署に。
よって所詮は腰かけ、この役職に長居するつもりはないが、倉石と関わることによって徐々に人間的に変化が生じていく。
倉石雪絵 / 京野ことみ(きょうのことみ)
17年前に亡くなった、倉石の妻。
花園愛 / 金子さやか(かねこさやか)
全国紙『新日新聞』の女性記者。警視庁番の社会部所属。
猪突猛進型で、時折「女」を武器として取材を進めている。
「事件の匂いを嗅ぎつけるには、検視官の動きを監視するに限る」という上司・赤塚の教えを忠実に守り、常に倉石や一ノ瀬をマークしている。
男勝りな留美とは対極にあり、言い争いが絶えない。

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