ヴォイス〜命なき者の声〜
[第10話]
大学の解剖室に、作家・桜井真也(田村亮)の遺体が運び込まれた。03/16放送
佐川教授は(時任三郎)は、病院側が死因と発表した「腸閉塞」は見られないと診断する。
助手・玲子(矢田亜希子)も、病気以外の死因があるかもしれないと口にした。
桜井の遺体が解剖されたという話は病院長・石末(名高達男)と桜井の主治医・梅木(福井博章)にも届いていた。
解剖の結果、医療ミスの可能性はあるが、因果関係が考えられる抗がん剤「シス」の過剰投与があったかどうかははっきりしないと佐川教授は言う。医療ミスを立証するには、「病院側に明らかな過失があった」いう証拠が必要だった。
後日、大己(瑛太)は桜井宅を訪ねていた。
「死因が特定できなかった。しかし、父親の経営する病院の医療ミスを明らかにしようとした亮介の覚悟もわかってやってほしい」と、桜井の妻・瑠美子にお願いした。
その頃、亮介は、主治医・梅木を呼び出して、「桜井はシスの過剰投与で亡くなり、それを病院長の指示で隠蔽しているのでは」と問いただす。
しかし、「シスの投与は適切だった」と、梅木の証言は覆られなかった。
亮介は、梅木が主治医となる前に主治医を担当していた三條(二階堂智)に連絡を取る。三條は現在、仙台の病院に勤務していた。
三條と連絡がとれないことから、亮介は彰のバイクで仙台へ走った。三條は「桜井には絶対に抗がん剤・シスを投与してはならない」と話す。桜井は肝機能障害があってシスにより重篤な状態になるというのだった。
翌日、亮介は病院を訪ね、父であり病院長である石末に「シスの投与の間違いとそれを改ざんするためのカルテの改ざんを認めてほしい」と訴える。
貴之は記者会見を開き、不適切な抗がん剤投与と、カルテ改ざんがあったことを認めた。
ところが、会見を見ていた大己が石末の胸ポケットに桜井の愛用していたボールペンがささっていることに気づく。違和感を覚えた大己は、石末の過去を調べると――なんと貴之と桜井は同郷・鹿児島県出身で、親戚だったことを知った。
大己はすべてに気づいた――。
大己は瑠美子を連れて石末総合病院を訪ねる。
そこで、大己は「桜井の死因は医療ミスではなく、尊厳死だったのではないか」と言い出した。沈黙をしていた石末が、ゆっくりと真実を語り始める。
「余命1年」と診断された桜井は、石末に尊厳死を懇願した。愛する妻であり、作家としての自分のファンである妻・瑠美子に惨めな姿はさらしたくない――と言ったのだ。
親友の頼みを石末は受諾した。すると桜井は「自分の生きた証」と自分が愛用していたボールペンを石末に託す
「すべての責任は自分にある」石末は瑠美子に深々と頭を下げて詫びた。
そんな石末に、瑠美子は感謝を述べる。
その後、石末は警察署に出頭する――。
そんな父・石末の後姿に亮介は、「医師としては最低だったが、最高の父親だと思っている。だからこそ、父を超えられるような人間になる!」と声をかけた。
石末の目には涙が光っていた――。
03/23
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第1話
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
当初は心臓外科学ゼミを志望し、試験にも合格もしていたようだが、
なぜか法医学ゼミに所属している。
どうやら大学側の都合により配属が変わったようだ。
もちろん大己はこのことを不本意に感じている。
しかし、いざ法医学に触れてみると、社会が法医学を必要としていることを肌身で感じ、
その重要性と奥深さに魅了されていった。
鋭い洞察力の持ち主で、適職とも言える才能を発揮するが、本人にしてみればその自覚は全くない。
一方、私生活の方でも一見イケメン大学生なのだが、
本人が興味を持たない為、意外と女の子からの人気がない。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
この男、総合病院を経営する家庭に生まれた御曹司。
敷かれたレールに乗っていれば何不自由ない生活を送れるはずだった。
しかし、自分には荷が重いと感じ、父親が消化器内科医であることを無視して、
全く関係のない法医学ゼミに入ってしまった。
そんな彼も学校では人一倍明るいムードメーカー的存在。
とにかく女の子が大好きな男で暇があっては女の子に声をかけている。
なかでも玲子に憧れており、もっと仲良くなりたいといつも考えている。
大己とは昔からの親友で、互いが一番の良き理解者である。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
大学内でもトップクラスの才能の持ち主で、脳神経外科学ゼミの教授からスカウトがあった。
しかし、彼女は当初から希望していた法医学ゼミに入ることに。
彼女が法医学にこだわるのにはハッキリとした理由があった。
その理由とは、幼少の頃に亡くした母の死因が心不全だと医師から告げられたことに対し、
その死因に未だに納得がいっていないからだった。
親を幼い頃に亡くしていることから、気が強くなんでもバリバリこなすしっかりものである。
唯一苦手なことといえば家事全般である。
東凛大学の助教授として法医学教室を担当している。
温和でのんびりな佐川の下についても自分のキャラクターは変えず、
はっきりと物を言う性格の持ち主である。
もちろんその姿勢は学生に対しても同じで、常に学生とはクールに接している。
大学教員の中でトップクラスの美人だがなぜか未だに独身。
東凛大学の教授として法医学教室を担当している。
法医学に対する情熱は人一倍あり、学生たちには法医学の必要性を常に訴えかけている。
「亡くなった人の声に耳を傾ける」の意義なんとかして学生に伝えたいと日々奮闘中。
しかしひとたび研究室を出ると、その性格はおっとりで常にマイペースなゆったりとした時間が流れている感じの男でもある。
今年の新規ゼミ生5人には密かに期待をしており、その中でも大己の才能には誰よりも注目している。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
仙台の実家が歯科を経営していたことから、歯科の道に進むべく大学に進学したものの、
当時見ていた監察医の姿を描いた海外ドラマにハマり法医学の道へとシフト変更した変わり者。
今や“法医学オタク”と呼ばれるほどのこだわりを持ち24時間365日、法医学のことが頭から離れない。
しかしこう見えても意外と小心者で肝心な場面で逃げ腰になることも多い。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
医学部に合格するほどの頭を持ちながら、元暴走族のメンバーだったというイレギュラーな男。
過去に、羽井本人が関わっていない事件で犯人扱いされたが、その後の司法解剖の結果で羽井が無罪であることを証明された。
司法解剖の偉大さ気がついた羽井はこれを境に猛勉強を始め、医学の道を目指すこととなった。
そしてその努力が実り、今こうして医学部の学生として生活している。
元暴走族ということからやや気が荒いところもあるが、実は熱血家でアツいハートを持っている。
医学部での唯一の苦痛は『解剖研修』。
何度経験しても倒れそうになる。
南府中署に勤務する刑事の男。
彼が担当する事件の中で、遺体から不審な点や異常個所が見つかった場合に佐川に司法解剖を頼んでいる。
一見、冷静沈着で優秀な刑事に見える男だが、なかなか結婚しない玲子に対して「オマエは結婚できない症候群だ」などとあるまじき発言をして周囲の反感を買っている。
亮介の父親で、自身が経営する石末総合病院の院長を務めている。
将来、息子である亮介にこの病院を継がせようと考えていたが、その息子の反感を買い、
亮介はまさかの法医学ゼミに入ってしまった。
それでも貴之は何とかして後を継がせようとゼミを辞めるよう大学に圧力をかけ始めるのであった。
彰の母親で、普段は沖縄料理店「ちゅらちゃん」を営んでいる。
沖縄料理とはいうものの、メニューは自身の得意料理しか置かないというちょっと変わり者。
いつでも明るく、何に対しても首を突っ込まずにはいられない性格で店に集まる大己たちの会話に首を突っ込んではジャマ者扱いされている。
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6834131007Y41011
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