山田太郎ものがたり
[第9話]
豪邸に引っ越した太郎(二宮和也)たち山田家は富沢(猫背椿)らメイド達から至れり尽くせりの世話を受ける。弟妹達は、自分の部屋が出来たことやおいしい食事などに大喜びの様子だ。しかし太郎だけは、悪夢を見るほど、ここでの生活に馴染めずにいた。09/07放送
和夫(松岡充)から「生活費の心配をする必要はないから、アルバイトせずにじゃんじゃん遊んでいいぞ」と言われても、何をしたらいいのか分からず、手放しで喜べない。太郎にとっては、高級車での送り迎えもお手伝いさんが作る豪華な食事も悩みの種でしかないのだ。
学校では、太郎の家がものすごい金持ちと評判になっていた。太郎が本当のお金持ちになったと知った隆子(多部未華子)は、玉の輿への意欲を再び燃やす。
御村(櫻井翔)が「どうよ、大豪邸は」と聞くと、太郎は「毎日、カルチャーショックで」と浮かない顔で、「でも、みんなが喜んでるからいいや」という。しかし、隆子は積極的に嫌がる御村(櫻井翔)を引っ張り、太郎の家に遊びに行く。予想以上のゴージャスさに隆子の妄想は膨らむ。一方で、御村は太郎がこの生活をどう思っているのか心配していた。
城南学院大学の永原(吉沢悠)が、太郎の担任・鳥居(吹石一恵)に電話をした。来年、バイオ栽培の権威であるアメリカのクレメンス教授のもとに行くかもしれないという。その時には、鳥居を一緒につれていくというのだ。呆然とする鳥居に、永原は、その件で太郎に話があるから大学にくるように言ってくれと告げる。
放課後、太郎は鳥居に声をかけられた。家に帰りたくなかった太郎にとっては渡りに船のような感じだった。永原がクレメンス教授について話すと、太郎はすでにクレメンス教授の本を小学生の時に読んでいたのだ。太郎は小さい頃、お腹がすくと図書館に行き、野菜や食べ物の本を読んでいた。その中に教授の本もあった。アメリカの広大な大地が広がっているその本は、食べ物など載っていないので、見ているだけでお腹がいっぱいの満足感があった。
その教授が太郎に会いたがっているという。先日、太郎が永原に渡したレポートを、永原は訳して教授のもとに届けていたのだ。幼い頃からの夢であるアメリカ……想像しただけでお腹がいっぱいになりそうだった。
どうしても寝付けなかった太郎は、屋根裏に行き、今までの家にあったものを並べ、部屋のようにした。「やっぱり落ち着く……」とホッとする太郎。そこに、和夫や綾子(菊池桃子)、弟妹たちがやってきて、「前の家ぐらいだ!」と喜ぶが、寝る時間になるとすっと部屋に戻ってしまう。
和夫と綾子は、太郎がこの家になじまないことを気にしていた。綾子は「家族が笑ってればどっちでもいい」という。
翌日、和夫と綾子(菊池桃子)は、太郎に「前の家に戻ってもいいよ」と提案する。本当は今すぐにでも元の家に戻りたい太郎だったが、弟妹達の楽しそうな顔を見ると、素直に首を縦に振れない。和夫には「なじめるよう頑張ってみる」と言いながら、太郎は学校でもどっちの家がいいのか、真剣に悩んでいた。
思い悩む太郎を見かねた隆子は、「私とデートしない?」とデートに誘う。行った先はスーパーの半期に一度の特売セール。隆子は母親ゆずりのハイテンションで太郎を元気付けようとする。
買い物を終えた太郎に、「やっといつもの山田君に戻った」と隆子は言う。「お城みたいな家に住んでいるのもいいけど、スーパーの特売で必死になってる太郎の方がもっとキラキラしてる。私、そっちの方が好きかな」とさらりと告白できた。そこに御村がやってきた。隆子が彼を呼び出してのだった。そして、隆子は「あとは男どうしで」と言って、かえってしまった。
「悩んでたみたいだけど……」という御村に、「戻る! って決めたんだけど、それはおれのワガママだし、今の方がいいに決まってる」という。それは御村の「おまえにとって一番大切なものって何?」という言葉についてよく考えたからだ。太郎にとっては家族の笑顔が一番大切だった。
そんな太郎を御村はある場所へと連れて行く。
2人がたどりついたのは、太郎たちの前の家だった。「なぁ、聞こえないか」と御村は太郎に言う。太郎は想像した。弟や妹たちの「あんちゃん」とよぶ声、家族みんなの笑顔――。「一番大切なのはおまえ自身が笑顔でいることなんじゃないのか」と御村は太郎に言う。
家に戻った太郎は、家族全員を前に、「ごめん。みんなと一緒に前の家に戻りたい」と頭を下げる。すると弟や妹たちは「もう飽きちゃったし」「一人で寝るの、本当はさみしかった」「またみんなでスーパーに行きたい」「ここのごはんもおいしかったけど、あんちゃんのごはんが食べたい!」と口々に言う。「ごめん、あんちゃんのワガママで」という太郎に、和夫が「ひとりで悩んでるほうがよっぽどワガママだ」と笑う。
そして、太郎たちは再び引越し準備をし、もとの家に戻った。そこには、久しぶりの家族の本当の笑顔があった。
数日後、太郎は校長室に呼ばれた。正式にサウスシカゴ大学の招待留学生に決まったのだ。そこで、永原の助手としてクレメンス教授の研究を手伝うというのだ。小さい頃からの夢だったアメリカ。太郎は決断を迫られていた。
09/14
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キャスト
山田太郎 / 二宮和也(にのみやかずなり)主人公。カッコよく、成績優秀でスポーツも万能。そして女子たちをとりこにするスマイル――名門・私立一ノ宮高校に通う、「日本一彼氏にしたい高校生」。そんな全てを兼ね備えているアイドルであるため、まわりからは相当な「おぼっちゃま」だろうと思われいるが、実は超貧乏。幼い弟妹を養うため、毎日アルバイトに精を出し、家事をこなす苦労人である。その節約ぶりは熟練した主婦のようだ。
一ノ宮高校に入れたのは、高校始まって以来、4人しかいないといわれる特待生であり、校長のお気に入りでもあるから。
そんな彼にとって、一番大切なのは「家族」。家族のために、今日も頑張れるのだ。
御村託也 / 櫻井翔(さくらいしょう)
一ノ宮高校三年生。日本を代表する華道の家元の孫であり、大豪邸に住む正真正銘のおぼっちゃま。正反対の境遇である太郎と、女子の人気を二分している。無表情で感情を表に出さないタイプだったが「彼なら俺を笑わせてくれるかもしれない」と期待し、「おもしろい」太郎に近づいていく。
そのうちに、太郎の家が「ド貧乏」であることを知り、太郎とその家族をサポートする。そして、ふたりは親友となってゆく。
池上隆子 / 多部未華子(たべみかこ)
一ノ宮高校三年生で、中流階級の普通の家族に囲まれ普通に毎日を過ごす普通の女の子。
一ノ宮高校には必死の勉強で合格した頑張り屋さん。
彼女自身は貧乏ではないのだが、スーパーの特売で店員に値切り交渉を始める母や、ステテコ姿で家中を歩き回りおならをする父に囲まれた家庭環境が嫌い。
人生の目標は「玉の輿に乗る」こと。
山田和夫 / 松岡充(まつおかみつる)
太郎の父。元は開業医の一人息子で、将来は医者になるよう、レールを敷かれてきた。
しかし、高校生の時、綾子と出会い、恋に落ち、子供を授かる。親には勘当され、学費もストップされたが、特待生として一ノ宮高校を卒業し、ストレートで東京藝術大学に進学した。
大学院まで進み「天才すぎて、一般人には理解されない画家」として注目を浴びるが、本人にその自覚はない。現在は海外を放浪し、ひたすら自由に楽しくくらしている。抜群の容姿と天真爛漫さで女性は近づいてくるが、実は綾子以外の女性には興味がない。
少女から老婆まで多くの女性に貢がれるが、本人は「世の中いい人ばっかりだなぁ」としか思っていない。
杉浦圭一 / 忍成修吾(おしなりしゅうご)
一ノ宮高校三年生で特別進学クラス。
かなりのナルシストで、社長の息子というおぼっちゃまであるため、相手が誰であろうが、張り合いたがる。見た目はかっこよく、入学当初は太郎や御村と主意を争っていた。が、あまりのナルシストぶりに人気は低下し、今では二人に大きく差をつけられている。
しかし、太郎よりは絶対に優れていると信じているため、女子の人気が太郎にいくのが許せない。ことあるごとに太郎に対抗し、人気挽回のチャンスを狙っている。
山田綾子 / 菊池桃子(きくちももこ)
太郎の母。子供の頃から身体が弱く、あまり外で遊ばなかった。
元々は華族の末裔で、大企業の社長の一人娘としてこの世に誕生したが、綾子が生まれると同時に、母親は死に、父の会社も傾いた。その心労により、父親も病に倒れ、治療費で財産もなくなった。
しかし、生まれのよさからか、人を疑ったりという下世話な心を持たず、周りの人々を幸せにする愛くるしさと優しさに満ちている。その一方で、世間知らずであること、そして、ヘソクリの隠し場所を本能的に嗅ぎつける天性の勘があることで、一家を支える太郎をいつも苦境に陥れる。彼女が神様からの贈り物だと思っている金は、いつも太郎がアルバイトで貯めた生活費と下の子たちの給食費であり、彼女がみんなのためにと思って買ってきたものはたいてい役にたたない。しかし、夫の和夫にかわって、なんとか子供たちを助けたいと思っている。
中井正美 / 大塚ちひろ(おおつかちひろ)
一ノ宮高校三年生で特進(特別進学)クラスの生徒。
明るい性格でクラスのムードメーカー。
憧れの存在である太郎(二宮和也)や御村(櫻井翔)に対してとても積極的。
安藤政樹 / 山田親太朗(やまだしんたろう)
私立一ノ宮高等学校特進(特別進学)クラスの生徒。
ルックスに人気はあるものの、性格が読みきれないキャラクター。
鳥居京子 / 吹石一恵(ふきいしかずえ)
太郎(二宮和也)たちの担任で一ノ宮高校では、一番若い女性教師。
生徒たちから可愛いと人気はあるが、教師たちの間では「ちょっと頼りない新人」というポジションにいる。緊張しやすいキャラクターでガチガチになることがとても多い。
永原眞実 / 吉沢悠(よしざわゆう)
名門、城南学院大学・農学部の准教授。
史上最年少で准教授の地位まで登りつめた、世界的にも超有名な天才学者。
常にクールで沈着冷静で学生たちから「鉄の男」と恐れられている。
性格は超が付くほどのドSで、Mなターゲットを見つけてはネチネチ追い込んでいく。
しかしそんな時でも常にクール。
一ノ宮校長 / 宇津井健(うついけん)
私立一ノ宮高校の校長。一ノ宮高校が日本有数の名門私立高校となったのは、この男の存在があったからとも言われている。
校長といっても一教育者として生徒に接しており、生徒からの評判も高い。
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