四つの嘘
[第2話]
07/17放送

高校卒業以来、久々に再会した詩文(永作博美)、満希子(寺島しのぶ)、ネリ(高島礼子)だったが、同級生の美波(羽田美智子)の話で取っ組み合いのケンカとなってしまう。しかし、美波が元恋人の圭史(仲村トオル)と船舶事故で死んだことを知ると、ケンカも忘れて報道に見入った。

「好きな男と一緒に逝けて幸せな死に方だった」と言う詩文とネリ。その言葉を聞いた満希子は再び怒り出す。店を出ると、ネリは病院へ、詩文は今の恋人・英児(勝地涼)のもとへと戻っていった。

専業主婦の満希子は美波のことで頭が一杯だ。帰宅すると、夫の武(渡辺いっけい)に「美波のお悔やみをどうしようか」相談する。さらに、バンクーバへ行きたいとそれとなく打診をすると、即答でOKが出て、予想外の返答に驚く…。

急患で病院に戻ったネリ。いつものように処置を終えると、時刻はすっかり夜中を回っていた。静まり返った病院内で、ネリは誰かにつけられているように感じる。恐怖を感じたネリは、いつもの口調で研修医・福山(長谷川博己)に、自宅へ送迎するよう命令する。

翌日、詩文にもちょっとした出来事が起こる。書店の店番をしていた詩文のところに、圭史の母・良子(野際陽子)が訪ねて来たのだ。良子は「冬子の養育費を支払う義務は法律的にない」と言う。そしてカウンターの上に手切れ金を置いて、「一切の縁を絶ちます」という内容の念書へ、署名するように言ってきた。しかし、ひるむことなく、詩文は改めて冬子の養育費を請求した。

事故があった日から数日過ぎた頃、満希子はバンクーバへと旅立っていた。すでに遺骨になってしまった美波。そこで、ちょっと不自然な出来事が…、美波の娘・彩(楢葉桃菜)も美波の両親も、“美波の遺体”と対面していないと、彩が言うのだ。

満希子は、美波の家に泊まることに。美波の部屋のクローゼットには、満希子がイメージしていた美波とは全く違う、華やかな洋服が並んでいた…。

翌日、満希子が日本へ帰国するため空港で搭乗手続きの時間を待っていると、美波の夫・雅之(二階堂智)から“美波の手帳”を渡される。「…美波には男がいたようなんです」

満希子は帰国すると、さっそく詩文を訪ねた。満希子は、美波の手帳に書かれたマークに興味津々だ。呆れながらも満希子の好奇心に付き合う詩文。

翌日、詩文は英児が出場するボクシングの試合を観戦しに出かける。英児の優勢で試合が進む中、相手の一発でKO負けをしてしまう…。

試合のあった晩、いつもように詩文の身体を求める英児だったが、突然、全身痙攣を起こして救急車でネリの病院へと運ばれることになる…。

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キャスト
原詩文 / 永作博美(ながさくひろみ)
御茶ノ水に昔からある、小さな書店「詩文堂」の娘。元夫・河野圭司と離婚して以来、実家で娘を育てている。
自他共に認める“魔性の女”で、不思議な魅力で男を引き寄せる詩文。
元・夫の圭司は、高校時代の同級生・戸倉美波の初恋の相手で、詩文は美波から圭司を奪って結婚したのだった…。周囲の非難にも負けず、結婚、出産を遂げたが情熱が続かず離婚。そんなことから、美波の友人西尾満希子を嫌われているし、詩文自身も満希子が嫌い。
西尾満希子 / 寺島しのぶ(てらしましのぶ)
仏壇屋の一人娘。夫・武に養子に入ってもらい、平凡な主婦生活を送っている。
高校時代は、クラスの人気者で、何をやるにもリーダー的存在だった、満希子。
主婦として平和で退屈な毎日を過ごしていたが、戸倉美波の事故死で、運命の歯車が回りだす…。
河野良子 / 野際陽子(のぎわようこ)
河野圭史の母。息子・圭史の出世だけを楽しみにしていた母。
ひとり息子の将来を詩文に奪われたと、今も恨んでいる。
しかし、圭史が亡くなり自分の周りに身寄りが居なくなったとき、詩文が育てている圭史の娘・冬子に興味を抱く。
河野圭史 / 仲村トオル(なかむらとおる)
原詩文の元夫で、詩文との間に生まれた冬子の父親。
高校時代には、戸倉美波の家庭教師をしていて、美波の初恋の相手であったが、詩文の魅力に引き寄せられ、詩文と結婚をする。しかし、長くは続かず離婚。
離婚後、カナダに移住するが、そこで美波と偶然再会をし、愛が再燃する…。
美波と内緒で逢っていた時、ボートが事故に遭い、2人とも死んでしまう。


西尾武 / 渡辺いっけい(わたなべいっけい)
西尾満希子の夫。満希子が仏壇屋の一人娘だったので、婿養子に入る。
とてもおとなしく、のんびりとした、いい人。
しかし、どこか、他の人に対して無関心なところがある。

安城英児 / 勝地涼(かつぢりょう)
戸倉美波 / 羽田美智子(はだみちこ)
カナダに在住する主婦高校時代は、満希子の子分的存在で、いつも一緒に行動をしていた。自分の家庭教師をしていた河野圭史に恋するが、その圭史を詩文に略奪される。そのまま高校を休学する。
初恋の圭史が忘れられず、圭史によく似た男性と結婚するが、移住先のカナダで圭史と再会。不倫関係を続けるものの、圭史と密会していたボートが事故に遭い、2人とも死んでしまう。

灰谷ネリ / 高島礼子(たかしまれいこ)
脳外科医。詩文、満希子、美波と同じ高校に通っていた。
高校時代から勉強がよくできて、将来医者になるため、同級生と一緒に遊ぶことなく勉学に励み、トップで卒業。念願の医師となる。
仕事が人生。過酷な勤務も、ネリには情熱を注げる職場だった。
自分の人生を貫き、生涯独身を貫くはずだったが…。




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