中日・岩瀬250セーブ達成!! 史上3人目の快挙に小さくガッツポーズ

16日に行われた中日対日本ハム戦、ナゴヤドーム開場以来最少となる6947人の観客に見守られる中、
中日の岩瀬が今季16セーブ目を挙げ、佐々木主浩（横浜）、高津臣吾（ヤクルト）に次ぐ史上3人目となる通算250セーブを達成。名球会入りの資格を得た。

記録は大飛球を浴びて達成した。
「カッコ良く終わりたかったけど、僕らしいかな」（スポーツ報知）
小さくコブシを握り締めただけのガッツポーズは、控えめな性格を象徴するかのように謙虚だった。
しかしナインは岩瀬の重責を知っている。谷繁が肩を抱き、和田が岩瀬の胸に飛び込んだ。

2点リードの9回に登板し、1回を無失点で今季16セーブ目。
7日の西武戦は9回、2点リードから3点を奪われ、今季初黒星を味わった。
「記録というより、もう失敗できないので、投げるので必死だった。終わった瞬間はホッとした。前回失敗してから、どこでもいいから決めたいという気持ちがあったけど、ナゴヤドームでできてよかった」
本音が次々にあふれ出た。

プロ入り当初は中継ぎ。打たれると、宿舎の部屋にこもった。
リリーフ仲間の落合英（現韓国・サムスン投手コーチ）がノックすると、ユニホーム姿でベッドの上に座っていた。
シャワーを浴びる気力もない。打たれた岩瀬の部屋に食事を届けるのが、チームメートの決まりになった。

自身と対話し、自在に色を変えることで球界屈指の抑えに成長した。
「ストッパーはタフじゃないと務まらないが、僕はタフじゃない。性格もリリーフに向いている、向いていないではなくて、向かせている」
代名詞のスライダーが近年色あせると、反対の軌道のシュートを使い成功した。

体調管理にも余念がない。
5年前から、肉中心の食を魚、野菜中心に切り替えた。
今年の元日からは禁煙に取り組み、大幅な肉体の上昇が望めない代わりに、下降線のカーブを緩やかにする努力を惜しまなかった。

250セーブの大台に乗って、高津の持つ286セーブのプロ野球記録も見えてきた。
「落合監督には300までいけと言われている。1つ1つ積み重ねて、さらなる記録を目指したい」
35歳の大黒柱は、これからも「チームが勝つためにできること」を考えて成長していくのだろう。

(2010年6月17日)

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