ファーストキス
[第4話]
カメラマンアシスタントに復帰することになった和樹(伊藤英明)は、一流(劇団ひとり)や勝(阿部サダヲ)とともに、仕事に一番必要なことは何かを議論していた。「体力と根性」という和樹、「人間関係」という勝、「才能」という一流だったが、美緒(井上真央)はそれぞすべて否定し、「運がすべて」だと言い切る。「働いたこともないくせに」と3人から言われると、美緒は、誰の考え方が正しいか、自分で働いて見極めるという。しかも、和樹たちの撮影現場でエキストラをすると。困った和樹は「何かあったら大変だし、高木先生(蓮子/松雪泰子)に反対される」というが、美緒は「高木先生がいいって言ったらいい?」と強気だ。07/30放送
美緒と和樹は白鷺大学附属病院を訪れた。美緒は「1度くらいアルバイトをしてみたい、と蓮子に訴える。「エキストラといってもけっこう大変で……」と和樹が言うと、蓮子も「医者としてはあえてオススメはしないし、働くのは簡単じゃないわよ。あなたが心臓病だということは誰もしらないし」と美緒に言った。が、美緒の必死な思いを汲んだのか、「検査をして何でもなかったら許可します」と言い、秋生(平岡祐太)にエコー検査をするよう指示した。しかし、美緒は彼の検査を受けることを拒否し、蓮子に「先生が診てください」と頼む。蓮子は「新人だけど信頼できます」と言ったが、美緒は「ヤブはイヤ」の一点ばり。ショックを受けた秋生は、診察室を飛び出してしまう。
検査の結果、異常はなく、美緒はエキストラのアルバイトをすることになった。最初の撮影はとあるレストランだった。番場(竹中直人)が、秋に新しく創刊される雑誌のポスター撮影をこの店で行うことになったのだ。エキストラを仕切る和樹は、美緒をさりげなくモデルの近くの席に座らせたりし、エキストラの緊張をほぐすために、場を盛り上げる。が、撮影の途中で事件が起きた。「本当のデートにつもりで」と言われたため、美緒は勝手に料理を食べてしまったのだ。そのことで番場の怒りを買ってしまい、追い出されてしまう。
まだショックを受けている秋生に、蓮子は「一生懸命の方向を間違えたんじゃない?」と切り出す。なんのことだかわからない様子の秋生。続けて、蓮子は「彼女は20歳の女の子。あなたを男性として意識していたら、胸をひらくなんてできないんじゃない?」といい、「ぼくはどうすれば?」という秋生に、「自分の方法で、これからどうするか決めなさい」と告げた。
撮影中のレストランが営業中だと勘違いした外国人の団体客がやってくる。和樹や一流たちは、撮影中であることを話して帰ってもらおうとするが、言葉が通じないせいで上手くいかない。番場は外国人アレルギーだという。
そこに美緒が戻ってきた。「英語で伝えてほしい」という和樹だったが、美緒は「この人たち、フランス人だよ」と一言。それでも、その団体客に歩み寄り、身振り手振りで状況を説明し、彼らを帰らせることに成功する。その度胸の良さを認めた番場は、美緒を再び撮影に参加させた。
撮影を終えた美緒は、生まれて初めてのアルバイト料をもらった。そのとき心臓の痛みを感じていた美緒だったが、ちょうど店の前にいた秋生の車に乗り込んだ。和樹たちに心配をかけたくなかったから、「これからデートなの」と嘘をついたのだ。それを見た和樹たちは、美緒と秋生の関係を誤解していた。
秋生は発作を起こした美緒を病院に連れていこうとするが、和樹に知られたらもう外に出られなくなるからと美緒は拒否し、「落ち着くまでこのままで」という。「せめて脈だけでもとらせてほしい」という秋生。
夜になり、落ち着いたところで、ミネラルウォーターを渡してくれた秋生に、美緒は「なんで撮影現場にきたの?」と聞く。秋生は「診察を拒否されて大人げなく部屋を出てしまったので」といい、「これからは医者らしく接していきます」と医者と患者の立場を明確にしようとした。「あまり近くなりすぎると、患者さんの方がやりにくいと思う。高木先生にもケジメをつけろといわれた」と言われ、少なからずショックを受ける美緒。さらに、秋生が「蓮子を尊敬している。理想の人」というと、美緒は「じゃあ、ドライブに行こう!」と言いだす。それはできないと否定する秋生だったが、美緒は「言うとおりにして! そしたら、明日から担当医として認めてあげるから」と再び車に乗り込んだ。
その頃、蓮子はひとり、病院に残って仕事をしていた。そこに和樹から「話を聞いてほしい」と電話がある。予定があるという蓮子に無理やり会い、「美緒は女になっても大丈夫でしょうか。心臓に悪くないのでしょうか」と相談する。蓮子は「それじたいは問題はありませんが、子供を産むのは難しいと思います」と答える。そこで、相手が秋生だと知った蓮子は、秋生に電話をかけようとする。と、そこに美緒と秋生がやってきて、治療を受ける。
和樹に、秋生とのデートなど嘘だったと伝え、「だって、結城先生は高木先生が好きなんだもーん」と調子にのる美緒をみて、蓮子は「今日のあなたはいきすぎじゃないかしら。人をからかうのもいいかげんにしなさい」と叱責する。美緒は「すいませんでした」と謝ると、秋生からもらったミネラルウォーターを秋生におしつけ、診察室を出て行った。
帰り道、和樹は美緒に「仕方がないよ。おまえが悪い。叱ってくれただけでもありがたいと思え」と励まし、今日、撮影をしたレストランで食事をすることになった。食事中、和樹は「結城先生のこと、好きじゃなかったのか?」と聞いてみるが、もちろん美緒は「ぜんぜん、あんなヤブ」と即座に否定。さらに「お兄ちゃんには素直に言えよ。人を好きになるのはかっこ悪いことじゃない」という和樹だったが、美緒は「私は誰も好きになりません」と食事に専念した。
料金を心配する和樹に、「お金なら大丈夫」とバイト代を取り出す美緒。初めて稼いだお金だからパーッと使いたいという。「ごちゃごちゃ言わないで、ありがたくおごられろ。私の最初で最後の給料かもしれないんだから」……美緒は稼いだお金で誰かにおごるのが夢だったのだ。「その相手がお兄ちゃんなのは残念だけど」と美緒は笑った。
和樹は思う。美緒は恋をしている。しかもかなうことのない恋だ。美緒が日本にいる一ヶ月の間で、自分に何ができるだろうか、と。
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キャスト
福永美緒 [age20] / 井上真央(いのうえまお)病気療養のため、ロスにいた和樹の妹。
10年前に両親が離婚し、母親は美緒を引き取り、ロスに連れて行ったのだ。
この夏、完治のための手術を受けられることになったが、それは命にかかわる難しい手術で成功率は高くない。まだ20歳の美緒にとっては、手術はつらい選択だ。まだ恋もしたことがない美緒は、オペをする前に好きな事をしておきたい、どうせ死ぬなら思い残すことなく、なんでもしておきたいと日本にやってきたのだ。
以前はかわいらしい少女だったが、病気のために甘やかされ、今ではとても生意気でワガママな女の子になってしまった。そして、10年ぶりの兄との再会。
「美緒の願い事は、いつだってお兄ちゃんがかなえてやるよ」という昔の約束を思い出し、今まで出来なかったことを、ここぞとばかりに兄の和樹に要求する。美緒の手術のことを知っている和樹は願いを叶えるために奮闘する。美緒はステキな恋、そして最高のファースト・キスができるのか?
加納和樹 [age28] / 伊藤英明(いとうひであき)
美緒の兄。カメラマン志望だが、いまだアシスタント。
10年前に両親の離婚で別れ別れになるまでは、志高くカメラマンになる夢を持っていた。
しかし、父が新しい妻と暮らすために家を出、ひとり暮らしとなってからは、女たらしのだらしない生活を送っていた。それでも、なんとかプロになりたいと有名なカメラマンの弟子となった。が、その師匠とそりがあわず、仕事に限界を感じてもいた。
今は、仕事仲間でもあり、高校時代の部活仲間でもある、悪友の家に転がり込み、怠惰な共同生活を送っている。そこへ、妹の突然の帰国。10年振りの再会ということもあり、無理やり生活を取り繕うとする。しかし、和樹に劣らず、美緒も変わり、驚くほどのワガママ娘になっていた。こうして、ひと夏、そんな妹に翻弄されることとなる。
二階堂勝 [age30] / 阿部サダヲ(あべさだを)
和樹と同居中のスタイリスト・アシスタント。
高校時代、卓球に熱中していたが、あるきっかけがあり、ファッション界に興味を持つ。そして、無謀にもスタイリストの道へ。しかし、その才能はなかなか開花しない。今は後輩で、職場も同じところの一流の家に、和樹とともに転がり込んでいる。
進藤一流 [age28] / 劇団ひとり(げきだんひとり)
和樹と同居しているメイクアップアーティスト。こちらはアシスタントではない。
元々、親が所有していた家に一人暮らしをしていたが、高校時代からの悪友・和樹と勝が転がり込んできて、共同生活をするはめになった。家事は三人で分担するはずだったが、気がつくと、自分ひとりがやらされている……。
結城秋生 [age26] / 平岡祐太(ひらおかゆうた)
美緒の日本での担当医がいる白鷺大学付属病院の新人医師。
美緒のはじめての採血の際、「痛い!へたくそ」とののしられ、「嫌な患者だ」と思うが、どこか気になる存在で、不思議と心が通じ合うことも。その後も、何かと美緒の助けになることが多いが、ふたりとも、あえてつっけんどんな態度を取る。
斉藤はるな [age27] / 酒井若菜(さかいわかな)
銀行員で、ファッション雑誌の読者モデル。和樹のルックスに惚れていて、自分は彼と付き合っているつもりでいる。時折、お小遣いをあげたりしていたが、他に女がいることに気づき、「お金返して」と和樹の家を訪れる。そんなとき、美緒と知り合い、憎まれ口を叩きながらも何故か意気投合、人生初の親友となっていく。
番場大 [age50] / 竹中直人(たけなかなおと)
個性派の有名カメラマン。自分のスタジオを持っており、主な仕事はファッション誌のグラビア撮影。アシスタントに厳しく、衝突することも多い。和樹もその一人だったが、番場としては和樹の才能はどこか認めている。
高木蓮子[Age33] / 松雪泰子(まつゆきやすこ)
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