JIN-仁-
[第11話]
12/20放送

仁(大沢たかお)と龍馬(内野聖陽)は何者か襲われ、二人で川に落ちてしまった。そして、龍馬が行方不明に。
龍馬がいないまま月日は過ぎて行く。

咲(綾瀬はるか)の縁談や、野風(中谷美紀)の身請けの話はどんどん進んでいった。

ある日、佐分利(桐谷健太)が、「乳がん」の資料を持ってきた。
以前調べたものらしい。
佐分利はあまり意欲的でない仁を見て、
「切るな言うても切るのが南方先生。らしくない。」
と言った。それを聞いた仁は佐分利と一緒にもう一度野風を診察することにした。

診察に来た二人。佐分利の診断は
「私の経験では、まず岩(乳がんのこと)に間違いありません。」
だった。しかし、仁は切りたくないと言う。佐分利は私のことを信用していなかったのかと言い、去ってしまった。

龍馬が帰ってきた。海近くで助けてもらったようである。

仁は緒方先生の墓参りに。緒方に野風の乳がんを見て見ぬ振りしていることを話す。それを聞いていた人物がいた。
・・・龍馬だった。龍馬は勝海舟(小日向文世)に野風のことを遠まわしに相談した。

仁と龍馬が、吉原で久しぶりの再会をした。
「野風を助けてやってくれ」
龍馬は、土下座をして強引に仁に頼む。手術のあとの事はわしが何とかする、そう言って頼んだ。

手術をするべきか迷う仁。未来だったらどうして欲しいか・・・。
「失敗したとしても礎となれるなら、この手術は無駄じゃない。」
そうだ、未来だったら手術して欲しいに決まっている。
ついに手術を決意した。

野風に手術の事を話す。すると、医術の役に立つのならと、受けることに。

野風は白無垢を着て吉原の街から出た。高下駄を脱ぎ、笑顔で空を見上げて歩き出した。
「空がちょいとたこうなりんした」

仁が野風の手術をすると聞いた咲、仁のところに向かった。
咲は、仁が写真を箱に閉まって土に埋めている所を目撃する。
「神は乗り越えられる試練しか与えません。試練の後にはきっと素晴らしい未来が。」
咲は、弱音を吐く仁を励ました。

手術の日、その日は咲の縁談の日でもあった。
仁は手術中に無意識に咲の名前を呼んでしまう。
咲は、どうしても結納はできないと泣いて謝った。
それを見ていた恭太郎(小出恵介)は咲を庭に突き飛ばすと、自害せよと、咲に刃物を突き立てた。
そして、後は私が何とかすると咲の耳元で囁いた。
なんと、恭太郎は自分が悪者になり、咲を助けてくれたのだった。
咲は屋敷を飛び出して走り出した。

咲の手術中に、野風の手術を失敗させようと手術部屋に乗り込もうとする家中たち。
踏み込まれそうになった時、咲が割って入った。
「おやめ下さいませ。何人たりとも消毒することなく手術室に入る事は許されませぬ。ここは医者の聖域にてございます。何人たりとも許可なく入ることはなりませぬ。どうしても入るとおっしゃるのなら、ここで命を絶ちます。どちらのご家中かとぞんじませぬが、このような所業は討ち入りも同然。あなた方もご覚悟なされませ」
咲は扉の前に立つと、自分の首に刃物をつきたてた。
「脅しではございませぬ」
咲はなおも首に強く刃物をつきたてた。そこに、仁が顔を出した。
「これは本当に大殿様のご指示なのですか?」
追求され、家中たちは諦めて帰っていった。

仁は埋めた写真の箱を掘り返し、そっと蓋を開けた。なんと箱の中から写真がなくなっていたのだった。

野風が目を覚ましたことを伝えにきた咲は、暗闇で座り込む仁を発見した。
写真そのものが消えてしまったことで、もうなにも分からなくなってしまいましたと言う。
「でもね咲さん。ひとつだけ確かなことがある。私が開放されたということです。これでもう未来に一喜一憂する必要もないじゃないですか。これからは目の前のことだけを見て、ただ懸命に生きればいい。もっとずっと生き易くなる」
仁は、涙も出ずにホッとしている自分を責めていた。
「酷いのは私です。未来から開放されたという先生に、私はほっとしております。酷い女でございましょう。先生が酷いなら、私も酷うございます」
そう言って立ち去ろうとする咲。仁はここにいてほしいと呼び止めた。
「良かったんですよね、これで」と繰り返す仁に、咲は「はい」とうなづいた。

野風に龍馬はプロポーズをするが、私などではお相手は務まりませんと、笑顔でかわされてしまう。

野風が旅立つ日がやってきた。
「南方先生、最後にひとつだけお願いがあります」
野風はそう言うと、仁の胸元を引き寄せキスをした。
「咲さま、南方先生はかように医術以外は隙だらけな方でありんすから、しかとお守りを」
咲の方を見て野風は笑った。
「ではみなさま。おさらばえ」
笑って歩き出した野風。その時、雪が降り始めた。
「野風〜!まだ雪になりたいがか」
野風の後姿に向かって龍馬が叫んだ。振り向いた野風はあっっかんべーをする。
「まっぴらごめんでありんす。これからは、己での足で行きたい所に行くでありんす。そこで誰かと出会い、誰かを慕い慕われ、誰よりも幸せになるでありんす!南方先生の手で、生まれ変われせていただいたのでありんすから」
野風は笑顔で叫ぶが、涙で言葉が詰まる。
「南方先生。ほんに、ほんに、ありがとうござりんした」
ぐっと涙を堪え、野風は歩き出した。
「良かったです、私は、あなたを助けられて。良かったです。良かったです。野風さん」
仁は涙を零しながらそう叫んだ。野風は嬉しそうに頷き、今度は振り返らずに歩き扉を閉めた。

未来、あそこから出て行かない俺に君は本当はずっと言いたかったんじゃないだろうか。もう一度歩いてみろ、きっと思う以上に美しいはずなんだから、人生は。
仁はそう考えていた。

瓦版を配っている野風。塾を始めることにしたらしい。
そして、恭太郎には縁談の話がきたようだ。

仁は椅子から落ち、頭を打った。
仁は朦朧とする中、未来(中谷美紀)の姿を見た。学校の講師をしている・・・?
野風が塾を始めるから、未来はその子孫だから、なのか・・・?
起き上がった仁はまた頭痛に襲われたのだった・・・。
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キャスト
南方仁 / 大沢たかお(おおさわたかお)
東都大学付属病院脳外科医。
婚約者の未来が、自らの手術により植物状態に。
そんな時、江戸時代にタイムスリップしてしまう。
タイムスリップ先の江戸でも、人々の病気や怪我を救っていく。
「江戸の人を救うこと=歴史を変えること」になってしまうため、悩む。
しかし懸命に生きようとする人々を見て、この時代で精一杯生きていく決心をするのだった。
植物状態の婚約者・未来(みき)を救うため、未来を変えようとするが・・・!?
野風/友永未来 / 中谷美紀(なかたにみき)
江戸・吉原の「鈴屋」にいる最上級の花魁(おいらん)。
気が強くはっきりと物を言う性格。
大名のお姫様並みの教養を身につけている。
かなりの美貌の持ち主。
腕のいい医者を探しているようだ。

[未来:仁の恋人。見た目は野風に瓜二つ。優秀な小児外科医だった。
2年前に脳腫瘍が見つかり仁の手術を受けるが、後に植物状態になってしまった。]
橘咲 / 綾瀬はるか(あやせはるか)
恭太郎(小出恵介)の妹で、橘家の長女。
兄の命を救った仁を尊敬し、助手になることを志願。
仁に思いを寄せている・・・?

橘恭太郎 / 小出恵介(こいでけいすけ)
咲(綾瀬はるか)の兄。
父をコレラの大流行により亡くしている。
斬られそうになった仁を助けたが、その際自らが負傷。
仁の行った緊急手術によって命を救われる。師は勝海舟。

左分利祐輔 / 桐谷健太(きりたにけんた)
西洋医学所の若く優秀な医師。関西出身。
ひょんなきっかけで仁の手術に立ち会うことになった。
仁の医術・道具に驚き、必死に学ぶ。
仁とともに江戸の人々を救っていく。

緒方洪庵 / 武田鉄矢(たけだてつや)
西洋医学所の頭取で、最高峰の蘭方医。
医学の進歩に情熱を傾けている。
穏やかな人柄で、はるか年下の仁に教えを請う人格者。

勝海舟 / 小日向文世(こひなたふみよ)
幕府の軍艦奉行。
時代を超えた国際感覚を持っており、多くの人から慕われている。
門下生である京太郎や竜馬を通し仁の存在を知る。
仁の手助けをしようとする。

坂本龍馬 / 内野聖陽(うちのまさあき)
勝海舟を師と仰ぐ、土佐の脱藩浪人。豪快で女好き。
自分の道を模索していたその時仁に会い、影響を受ける。
交流を深める中で、互いにかけがえのない存在となっていく。


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